2015.12.08

慢性疲労症候群


慢性疲労症候群(CFS)

疲労の程度が激しく1ヶ月に数日間は会社や学校を休まざるを得ないような状態が半年以上持続するか繰り返している場合。

慢性疲労症候群の可能性があります。
ただし、医師の診察と臨床検査を受けて明らかな疾病(例えば糖尿病とか、甲状腺の病気とか、重度の貧血など)が見つからないことが条件です。

 

 

 

次の1から11の条件のうち、8つに当てはまる場合、
 慢性疲労症候群の可能性が高いと考えられます。

 

  • 微熱ないし悪寒
  • 喉の痛み
  • 首あるいは腋のリンパ節の腫れ
  • 原因不明の脱力感
  • 筋肉の痛みまたは不快感
  • 軽く動いただけで、その後二十四時間以上続く全身倦怠感
  • 頭痛(新たに出現した場合か、以前よりある場合は程度や頻度が増悪していること)
  • 関節の痛み
  • 精神神経症状(いずれか一つ)
     ○まぶしい ○一過性暗点 ○物忘れ ○易刺激性 ○錯乱 ○思考力低下 ○集中力の低下 ○抑うつ
  • 睡眠障害(不眠や過眠)
  • 発症時、これらの主な症状が短期間(数時間から数日)で出現する

 

 

 

CFSの病態を充分に説明できる病因は明らかになっていません。

今のところ慢性疲労症候群(CFS)の病因に関しては、感染症説、免疫異常説、内分泌異常説、代謝異常説、精神・神経疾患説などさまざまな角度より検討がなされていますがCFSの病態を充分に説明できる病因は明らかになっていません。
多くの場合、感染症などが誘因となっているか、様々なストレスによる神経内分泌免疫系の不具合が関与していると考えられています。
CFSは症状からよく気分障害(うつ病)と比較されます。コルチゾールというストレスホルモンがうつ病ではやや高い傾向がありますが、CFSの場合は低い傾向があります。
最近の研究では、自律神経の検査で交感神経と副交感神経のバランスが乱れている事も指摘されています。また、ポジトロンCTなどによって脳血流の減少なども指摘されています。この血流減少部位とCFSの症状が関係あるとの報告もありますが、何故こういった現象が起きるのか分かっていません。

 

 

 

CFSの治療方法

原因がはっきりしていないため「これ」といった治療は確立されていません。ただし、心身のストレスとの関与が強いと考えられるため「休養をしっかりとる」「楽しめる時間をもつ」という日常生活への配慮を行うこと。食生活などにも気を配ることが大切です。お薬ではビタミン剤や漢方薬などが処方されますが、体調不良に伴い不安感や抑うつ気分を伴うときは抗不安薬や抗うつ剤を併用することもあります。

 

対応と治療法

 

食生活

食生活

日本人に合った食生活をお勧めしています。食物線維やミネラル、ビタミン、不飽和脂肪酸の比率も理想的な世界にも誇れるのが日本食。疲れた心身を癒すだけでなく、疲労の予防にも最適です。

 

休養

休養

必要であれば仕事を休む必要もあるでしょう。というかCFSの方の疲労度は生半可なものではないので“休まざるを得ない”のが普通です。

 

リラクゼーション

CFSに罹患している方は、自分の身体の状態を無視して、自分の心の疲れ方を見ないふりをしてがんばっている方が多いのでおおむねリラックスが苦手です。慢性の緊張は症状を悪化させますからその人にあったリラクゼーション法を見つめる事が大事です。ボディーワークを中心にその手段を探すお手伝いをします。

 

お薬

お薬

漢方薬、ビタミン剤、SSRIなどを使います。

 

 

 

 

●漢方薬

 

補気の代表処方である補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や脾胃気虚を癒す六君子湯(りっくんしとう)、気血双補の人参養栄湯(にんじんようえいとう)、腎虚の治療処方である八味丸や六味丸などを使用します。そのほかに当帰芍薬散 (トウキシャクヤクサン・とうきしゃくやくさん)、十全大補湯 (ジュウゼンダイホトウ・じゅうぜんだいほとう)などを証によって使い分けます。

 

●ビタミン剤

 

CFSでは体内での活性酸素も大きく影響していると言われます。食生活の改善に加え、必要であればビタミン剤などの投与を考えます。

 

●SSRI

 

抗うつ剤のなかで生活改善薬としても用いられる薬剤です。脳のなかのリラックスと関係深いセロトニンというホルモンの働きを助けてくれます。

 

●睡眠導入薬、精神安定剤

 

緊張しやすかったり、熟眠が出来ないというCFSを改善を妨げる症状に対応します。

 

TOPIC

線維筋痛症:慢性疲労症候群に合併して身体の痛みがある方は注意! アメリカリウマチ学会が定義した全身性の痛みを伴う疾患です。慢性疲労症候群に合併している場合があります。

 

1)体の両側ウェストの上下、体の中心部(首、胸部、背中の中心など)の広い範囲にわたる疼痛があり、それが継続的/断続的に3ヶ月以上続いている。

2)18カ所の「圧痛点」を押したとき、11カ所以上で痛みを感じること。

一般の鎮痛剤は効果があまり無いと言われています。慢性疲労症候群と同様、ストレスによる症状の増悪がみられる疾患です。病院での治療に加え軽い運動(ウオーキング、体操、水泳、エアロビクス、ヨガ、太極拳など)や指圧、マッサージ、カイロプラクティックなどの代替医療分野が症状を軽減する場合もあります。